資金繰りは常に意識する事が重要

独立開業して一番最初に苦労するのが資金繰りですが、私の経験上なるべく起業する前にある程度の目途を立てておくと、後でお金で苦労する事が少ないように思います。

私は個人事業主から法人成りしたので資金繰りで悩む事は特にありませんでしたが、友人で会社員から起業をした人の話を聞くと、会社設立当初は深く資金繰りの事を考えていなかったので、後になってお金の事で急に苦労したという先輩が大勢います。

また会社設立をして意外に多いのが、金融機関から借り入れをする際に、月次試算表をまったく作っていない事から、借入をしようと思っても書類の受付すらしてもらえず、結局身内からしか借りられないという人が多いようです。

確かに会社設立当初は、とにかく売上を増やさないといけないので営業を重視しがちですが、社長の仕事は経営管理や資金調達ですので、困ったときにすぐに金融機関から資金調達ができるよう、日頃から経理作業を進めるのと同時に経営計画書を作成しておく必要があります。

ちなみに、よく受ける質問で資金繰りに困っているので金融機関から借り入れを受けようと思っているけれど、なかなか審査に通らないという相談を受けますが、金融機関も最近は審査が厳しく一見の会社にはすぐに貸し付けをしてくれませんので、なるべく日頃からコミュニケーションをとるのと同時に、定期的に試算表や決算書を開示する事によって会社の財務内容を信用してもらえるように努力をする事が重要です。

このようにすることにより、金融機関と信頼関係が構築できるようになるので、将来的に金融機関から資金調達をしようと思っている中小企業経営者は、是非定期的に財務内容を報告する事をお勧めします。